インプラント手術の痛みが不安な方へ:術中・術後の痛みとその軽減策
2025/04/20

こんにちは。 八千代市八千代台の歯科、ハロー歯科 前川医院の院長です。
インプラント治療を考えている方の中には、「手術の痛みが不安」「術後に腫れたりしないか心配」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 インプラントは、天然歯に近い機能を回復できる素晴らしい治療法ですが、外科手術を伴うため、不安を感じるのは当然のことです。
そこで今回は、インプラント治療における痛みや腫れについて詳しく解説し、術後の痛みを軽減するためのポイントもお伝えします。
専門的な視点からお話ししますが、できるだけ分かりやすくお伝えできるよう心がけます。
インプラント治療の痛みのタイミング
インプラント治療に伴う痛みは、大きく分けて3つのタイミングで発生します。
1. 手術中の痛み

結論から申し上げますと、インプラント手術中に強い痛みを感じることはほとんどありません。
これは、手術中に適切な麻酔が施されるためです。
局所麻酔の使用
インプラント手術では、一般的に局所麻酔が使用されます。
この麻酔は、虫歯の治療などでも用いられるもので、手術部位の感覚を一時的に麻痺させる効果があります。
そのため、手術中に痛みを感じることはほとんどありません。
麻酔の際には、注射針を刺す際のわずかな痛みを感じることがありますが、これも表面麻酔を併用することで最小限に抑えることが可能です。
麻酔の効果と追加投与
麻酔の効果は個人差があります。稀に、麻酔が効きにくい体質の方や、手術が長引くことで麻酔の効果が薄れてくる場合があります。
その際には、追加の麻酔を投与することで、痛みを感じることなく手術を続けることができます。
手術中に痛みや違和感を感じた場合は、遠慮なく歯科医師にお伝えください。
2. 術後(直後)の痛み

インプラント手術後の痛みは、多くの患者さまが経験する一般的な症状です。
この痛みは、手術の内容や個人の体質によって異なりますが、一般的な経過と対処法を以下にまとめます。
痛みの原因
インプラント手術は、歯肉を切開し、顎の骨にインプラント体を埋入する外科的処置を伴います。
この過程で、組織や骨に微細な損傷が生じるため、術後に痛みを感じることがあります。
特に、以下の要因が痛みに影響を与えることが知られています。
手術の範囲
インプラントの埋入本数や骨造成手術の有無によって、手術の侵襲度が異なり、痛みの程度に影響します。
個人差
痛みの感じ方や回復力には個人差があり、同じ手術内容でも痛みの程度が異なることがあります。
痛みの経過
術後直後~2日目
麻酔が切れた後、鈍い痛みや違和感を感じることがあります。
この時期の痛みは、親知らずの抜歯後の痛みに似ており、鎮痛剤の服用でコントロール可能な程度です。
3日目~1週間
痛みのピークは術後2~3日目に訪れることが多いです。
その後、徐々に痛みは軽減し、1週間程度でほとんど感じなくなることが一般的です。
1週間以降
通常、1週間を過ぎると痛みはほとんど消失しますが、骨造成手術を併用した場合や個人差により、痛みが長引くこともあります。
痛みの対処法
鎮痛剤の適切な使用
医師から処方された鎮痛剤を指示通りに服用することで、痛みを効果的に抑えることができます。
痛みが強い場合は、我慢せずに追加の鎮痛剤の使用について医師に相談しましょう。
患部の冷却
術後24~48時間は、患部を冷やすことで炎症や腫れを抑えることができます。
氷嚢や冷却パックをタオルで包み、20分冷やして10分休むといったサイクルで行うと効果的です。
安静の確保
術後は無理な運動や過度な労働を避け、身体を安静に保つことが重要です。
特に、手術直後の数日は十分な休息を心掛けましょう。
食生活の工夫
硬い食べ物や刺激物は避け、柔らかく栄養バランスの良い食事を摂取することで、患部への負担を軽減できます。
口腔内の清潔保持
術後は感染予防のため、口腔内を清潔に保つことが重要です。
ただし、患部を直接刺激しないように注意し、医師の指示に従って適切な口腔ケアを行いましょう。
インプラントの腫れについて
インプラント手術後、腫れが出ることがあります。
特に、骨の増量処置(骨造成)を併用した場合や、大きな切開を伴う手術では腫れやすくなります。
腫れのピーク
手術後2〜3日目に腫れのピークを迎え、1週間ほどで徐々に引いていきます。
腫れが長引く場合は、感染などのリスクが考えられるため、早めにご相談ください。
腫れを抑えるためのポイント
術後すぐに冷やす(氷や保冷剤をタオルで包み、20分冷やして10分休むを繰り返す)
寝るときは頭を高くする(枕を高めにすると、血流が抑えられ腫れにくくなります)
刺激物や熱い食べ物を避ける(刺激が炎症を悪化させるため、柔らかい食事を心がけましょう)
術後の長期的な痛み

インプラント手術後、通常は数週間以内に痛みや腫れが治まりますが、まれに数ヶ月から数年経過した後に痛みが生じることがあります。
このような長期的な痛みは、患者さまの生活の質に影響を及ぼす可能性があるため、原因の特定と適切な対処が重要です。
長期的な痛みの原因
インプラント周囲炎
インプラントの周囲組織に炎症が生じる状態で、歯周病に似た症状が現れます。
原因としては、プラークの蓄積や不適切な口腔ケアが挙げられます。
噛み合わせの不適合
インプラントと他の歯との噛み合わせが適切でない場合、過度な力がインプラントに加わり、痛みを引き起こすことがあります。
神経の損傷
手術中に神経が損傷された場合、持続的な痛みやしびれが生じることがあります。
この場合、迅速な対応が必要です。
インプラントの不適切な埋入
インプラント体の埋入位置や角度が適切でない場合、噛み合わせが悪くなり、他の歯や神経に影響を及ぼすことがあります。
骨の吸収
インプラント周囲の骨が時間とともに吸収されることで、インプラントの安定性が低下し、痛みを引き起こすことがあります。
長期的な痛みの対処法
詳細な検査と診断
痛みの原因を特定するために、詳細な口腔内検査と画像診断を行います。
感染対策
インプラント周囲炎が疑われる場合は、抗生物質の投与やクリーニングを行い、感染を抑えます。
噛み合わせの調整
噛み合わせの不適合が原因の場合、調整を行い、適切な咬合を確保します。
専門的な治療計画の立案
痛みの原因が複雑な場合、専門医と連携し、包括的な治療計画を立案します。
インプラントの再埋入
インプラントの位置や角度が不適切である場合、再手術が必要となることがあります。
神経治療
神経の損傷が原因である場合、神経治療や専門医への紹介が検討されます。
予防策
定期的な歯科健診
インプラントの状態を定期的にチェックし、早期に問題を発見・対処することが重要です。
適切な口腔ケア
デンタルフロスや歯間ブラシを使用した丁寧なセルフケアが欠かせません。
生活習慣の見直し
喫煙や過度な飲酒はインプラントの健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、適切な生活習慣を心掛けましょう。
長期的な痛みが生じた場合は、自己判断せず、速やかに歯科医師に相談することが大切です。
適切な診断と治療を受けることで、インプラントの健康と機能を維持し、快適な生活を送ることができます。
まとめ:インプラントの痛みは最小限に抑えられる

インプラント治療に伴う痛みは、手術中は麻酔でほとんど感じず、術後も痛み止めで十分コントロールできます。
適切なケアを行えば、痛みや腫れを最小限に抑えることが可能です。
当院では、できるだけ患者さまの負担を軽減し、安心して治療を受けていただけるよう、最新の設備と技術を駆使しています。
インプラント治療に不安を感じている方も、ぜひお気軽にご相談ください。
お一人おひとりの状況に合わせた丁寧なカウンセリングを行い、最適な治療計画をご提案いたします。
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